13年ほど前、夏休みに子どもと一緒に近所の神社で行われていた朝のラジオ体操に参加しました。子どもが成長した今では、毎年私一人で参加するのが夏の恒例になっています。
ラジオ体操は昔から親しまれている運動ですが、実は子どもの身体発達という視点から見ても、とても理にかなった全身運動だと思います。
最近は、タブレットやスマートフォン、ゲーム、勉強などで前かがみの姿勢が続く子どもが増えています。そのため、肩甲骨(けんこうこつ)の動きが少なくなり、姿勢の乱れや肩・首まわりの筋肉の緊張につながることがあります。
肩甲骨は「腕の土台」ともいわれる大切な部分です。ラジオ体操には腕を大きく上げたり回したりする動きが多く含まれており、肩甲骨をさまざまな方向へ動かします。こうした動きは肩甲骨周囲の僧帽筋(そうぼうきん)や前鋸筋(ぜんきょきん)などの筋肉をバランスよく使うため、姿勢を保つ力を育てることにもつながります。
また、肩甲骨がスムーズに動くようになると、投げる、ぶら下がる、登る、泳ぐなど、子どもに欠かせない基本的な運動がしやすくなります。さらに、体幹や股関節も一緒に使うため、全身の協調性やバランス感覚を育てる効果も期待できます。
運動習慣は「たくさんやること」よりも、「続けること」が大切です。ラジオ体操は3〜5分ほどで終わるため、毎日無理なく続けられます。腕を耳までしっかり上げたり、「肩甲骨を背中で寄せるように動かそう」と声をかけたりすると、より効果的です。ただし、痛みがある場合は無理をせず、気持ちよく動かせる範囲で行いましょう。
夏休みは生活リズムが乱れやすい時期ですが、朝のラジオ体操は体内時計を整え、朝日を浴びるきっかけにもなります。蝉の鳴き声を聞きながら朝の光を浴びることは体内時計のリセットに役立ち、規則正しい睡眠・覚醒リズムを保つことにもつながることが知られています。
親子で一緒に体を動かす時間は、健康づくりだけでなく、大切なコミュニケーションの時間にもなります。この夏はぜひ、お子さんと一緒にラジオ体操に参加してみてはいかがでしょうか。